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2018.12.19

インフルエンザ Q&A

インフルエンザが流行期に入ってきました。当院でも、連日多数の方が来院されています。

そこで、よくお話することをQ&Aでまとめてみました。(あくまで当院での方針です)

 

Q1. インフルエンザの症状とは?

A1. 38度の発熱、咳鼻水、咽頭痛、関節痛、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感があります。胃腸症状が伴う場合もあります。

症状は全てそろう訳ではなく、特にワクチン接種後は軽度な傾向があります。(それがワクチンのメリットでもあるのですが)

 

Q2. 家族にうつりますか? いつまで休めばいいですか?

A2. 潜伏期間が3日、発症(有症状)が3日、回復期が2日と考えて下さい。この間(計8日)、他人にうつす可能性があります。特に家族内では、高率に感染すると言われています。

会社は、「熱や咳などの症状が改善して48時間以上経過するまで」休みになります。

学校は、学校保健安全法に基づき、「高熱が出た翌日から5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」休みになります。学校とは、大学まで含みます。

 

Q3. 先ほどから高熱がでました。検査をして欲しいのですが?

A3. 発症(高熱が出た時点)から12時間以内は、検査をしても陽性にならない可能性が高いです。

具体的には、インフルエンザの患者さんで、検査が陽性となる確率が、

発症12時間以内:35%、12-24時間:66%、24-48時間:92%

というデータがあります。

ただし、症状とウイルス量は比例するというデータもあり、症状が重い場合は比較的早期に陽性になる印象があります。

 

Q4. 「症状がないインフルエンザの人がいて、他の人に広げている」と聞きました。

A4. インフルエンザの不顕性感染者(症状がまったくない感染者)が感染源になるかどうかについては、正確なデータがないため不明です。

確かに、不顕性感染者ののどや鼻でウイルスの増殖を認め、他の人に伝播することは可能とは考えられます。

しかし、そのウイルス量は発症者と比べ約1/10と少ないため、特別な場合を除き、感染が成立することは稀と考えられています。 

 

Q5. 昨夜は高熱が出ましたが、今朝は下がっていました。インフルエンザではないですよね?

A5. 理由は不明ですが、インフルエンザなのに翌朝に一時的に熱が下がることをしばし経験します。

朝は熱が下がっても、夕方に上昇してくる可能性がありますので、受診して検査を受けることをお勧めします。 

 

Q6. 「インフルエンザかどうか、検査してもらえ」と会社で言われました

A6. 申し訳ありませんが、検査キットには限りがあり、それほど信憑性が高い訳ではありません。

熱がない、風邪症状がない、元気、など診察時点で明らかにインフルエンザ発症とはいえないと判断した場合は、検査をお断りすることがあります。本当に必要な方のために、ご配慮ください。

会社には、「医者に行ったが、インフルエンザではないと言われた」で良いと思います。

 

Q7. 検査を受けないと薬をもらえないのですか?

A7. インフルエンザの診断に検査は必須ではありません。濃厚接触(発症した人と2m以内で会話や接触がある)や家族内発症があり、診察上明らかにインフルエンザと診断される場合は、検査は不要です。

 

Q8. インフルエンザになった後、「出社可能か、検査してもらえ」と会社で言われました

A8. インフルエンザが治癒したかどうかわかる検査はありません (診断の際使用する検査キットは、治癒したら陰性になる訳ではありません)。厚労省・文科省の通達でも、「治癒証明書を取得させる意義はない」と述べています。

 

Q9. 高熱が出たので、家にあったロキソニンを飲みました。

A9. インフルエンザの場合、ロキソニンによりインフルエンザ脳症を引き起こす可能性が指摘されています(特に10代の場合)。

医師によって意見が分かれますが、当院では他の解熱剤をお勧めしています。

 

Q10. 関節痛もあるので、痛み止めも欲しいのですが?

A10.「熱冷まし」には解熱作用と鎮痛作用が含まれるので、痛みにも有効です。

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