昨日、和田アキ子さんのCMで有名になった、COPDのセミナー(島根大学教授の磯部先生がご講演)に参加してきました。
ごく簡単に、要点だけ述べますと、
COPDとは
・たばこで生じた肺の慢性炎症。進行性の気流の閉塞のため、徐々に生じる呼吸苦や慢性の咳痰が特徴。
罹患率が高く、症状に乏しい
・60才以上の30%、禁煙希望者の1/3がCOPD。
・症状に乏しく、多くの人が重症になってから受診。
・COPDと喘息は似ているが、合併例も多い。
・レントゲンやCTでわからないことがあり、日本では診断率が低い。
・簡単な特徴は「急いで息が吐き出せない」。
多彩な合併症、特に肺癌
・COPD患者は軽症から活動性が低下。認知症と間違うケースも。
・COPDに心不全などの心疾患、脳卒中、肺癌の合併が多い。
・COPDは肺癌になるリスクが10倍、肺癌患者の50-80%にCOPDが合併。
COPDという病気の認知度が低く、症状が乏しいため、重症化してから受診するケースが多いです。しかし、重症化してしまうと、有効な治療法がなく、在宅酸素などを行う必要が出てきます。また、肺癌になる可能性が増加します。
当院でも禁煙外来を行っておりますので、禁煙がてら、簡単なCOPDの検査をぜひお勧めします。軽症のところから治療を行えば、重症化を防げ、好きなゴルフも続けられますよ。