先日、JAMAという有名雑誌に興味深い記事がありましたので紹介します。
「低蛋白食では通常もしくは高蛋白食より体重増加は少なく、体脂肪量の増加には蛋白質ではなくカロリーのみが関与する」
「蛋白質量はエネルギー消費と除脂肪体重の変化に関連する」
という内容です。
内容を説明しますと、
低蛋白質食:エネルギーの5%が蛋白質、通常蛋白質食:同15%、高蛋白質食:同25%の食事を摂取させると、全員の体重が増加したが、
低蛋白質食:平均3.16kg、通常蛋白質食:同6.05kg、高蛋白質食:同6.51kg、と、低蛋白質食の体重増加率は有意に低かった。
しかし、体脂肪量の増加は3群ともほぼ同等で、低蛋白質食では、安静時のエネルギー消費量、総エネルギー消費量、体蛋白質量は増加しなかった。除脂肪体重は低蛋白質食では0.70kg減少したのに、通常蛋白質食では2.87kg、高蛋白質食では3.18kg増加、安静時のエネルギー消費量は通常蛋白質食と高蛋白質食で有意に増加。体脂肪の増加に関与したのはカロリーのみで蛋白質は関係なかった。
まとめますと、
・低蛋白質食は体重増加が少ないが、基礎代謝が低い体になる。除脂肪体重は減少する。
・体脂肪の増加に関与したのはカロリーのみで蛋白質は関係なかった。
考察しますと、
以前より、基礎代謝に筋肉量が関与していると言われていますから、
ダイエット目的で蛋白質摂取を減らすと、体重は減るが、減っているのは脂肪でなく筋肉で、結果、基礎代謝も落ちて、やせにくい体になる といえそうです。
体脂肪に関与したのはカロリーのみですから、蛋白質は減らさず、カロリーを減らす(脂肪や炭水化物を減らす)のが結局よいという結論になりそうですね。
うーん、やっぱりラーメン定食はチャーシューも少ないし、危険ということかぁ。
最近は体重そのものより、体脂肪量が言われる時代になってきたなぁと思います。体重も大切ですが、体脂肪量もぜひ測定するようにしましょう。