「脳ドックは受けるべきでしょうか」
このようなご相談を受けました。
脳ドックはお金もかかりますから、メリットを詳しく教えて欲しいとのことでした。
私は脳外科の専門医ではありませんので、私見を参考までに述べますと、
目的:
①無症候性の脳梗塞の発見、②脳動脈瘤の発見、です。
①無症候性の脳梗塞が高度な場合、将来、脳梗塞を発症する率が高いと考えられています。
②脳動脈瘤は、年1%ずつ破裂すると言われており、出血を起こすと、1/3が死亡され、1/3が障害を来すと言われています。
どういう人が受けるべきか:
中高年で生活習慣病を持っておられる方は危険度が高いので、お勧めします。
もし見つかったら:
①無症候性の脳梗塞の場合は、生活習慣(喫煙・飲酒)の改善、生活習慣病(高血圧・高脂血症・糖尿病など)のコントロールをきっちりする必要があります。
②脳動脈瘤については、治療方針が脳ドック学会のガイドラインで決まっています(直径5mm以上で70才未満なら治療を強く勧めるなど)ので、悪戯に不安がらずに専門医に相談しましょう。最近では、手術だけではなく、カテーテルでコイルを詰める方法も増えてきているようです。
どちらにしても、生活習慣病のコントロールは大切ということですね。