第1位は感染性胃腸炎で以下、手足口病、RSウイルス感染症、A群溶連菌咽頭炎、突発性発しんの順でした。
感染性胃腸炎はやや増加、手足口病・RSウイルス感染症はやや減少傾向です。A群溶連菌咽頭炎が増加傾向です。
<A群溶連菌咽頭炎>とは、A群溶血性レンサ球菌という細菌によって引き起こされます。この菌は、他にも、扁桃炎、上気道炎、肺炎、中耳炎、膿痂疹、産褥熱なども引き起こします。菌が産生する毒素により体に発疹ができる場合もあります。
主として患者または保菌者の咳やくしゃみにより感染し、1~3日の潜伏期のあと、比較的高めの発熱(38.5℃以上)、喉の腫れ・痛みが出現します。リンパ節の腫れも多くの場合にみられますが、咳や鼻汁は軽度です。患者は3歳以上の子供が多く、流行は毎年、冬季および5月から6月にかけてみられます。
今のところ予防接種はなく、また流行期には患者以外にも多くの無症状保菌者がいますので感染を防ぐことは困難です。早期診断、適切な治療が大切で、迅速検査キットがありますので、感染が気になる時は早めに医療機関を受診しましょう。本感染症は抗生剤がよく効きますので、医師から指示された期間きちんと薬を飲むことが大切です。