「血圧が高いと良くない」ということは、皆さんご存じだと思います。でも「自分は大丈夫。症状がないから」と思っている方は以外と多いのではないでしょうか。
先日も降圧剤の内服をいやがっておられた方が、突然のめまいのため救急車で運ばれ(幸い異常はなかったのですが)、以降内服をされるようになりました。もし、取り返しのつかない重大な病気だったら・・・
さて、東京大学教授の藤田敏郎先生のお話を抜粋して載せますと、
・現在、日本の高血圧患者数は、推定3300万人。実に国民の4人に1人は高血圧と言われている。
・ところが、治療を受けている人は全体のわずか「1/2」。
・治療を受けているが、治療目標を達成できている人は、さらにその「1/2」。
・高血圧は自覚症状がなく、放置していると動脈硬化から脳卒中や心筋梗塞など重大な病気を引き起こす。
・きちんと服薬すれば、その危険を低くすることができる。
では、血圧はいくつならいいのでしょうか。
・心血管死亡率(脳卒中や心筋梗塞など、血管障害に起因する病気による死亡の頻度)を約10年にわたり調査した報告があり、これによると、治療をしている・していないにかかわらず、血圧を140/90未満に維持している人は、明らかに死亡率が低い。
・年齢に関係なく、血圧の第一目標血圧値は140/90がよい。
・さらに近年、多くの調査から、より低い値が望ましい。
・合併症によっては、目標値はさらに低くなる。
・血圧は環境や精神面で変化することから、日頃家庭での血圧測定が大事。
では、高血圧の予防・治療はどうすればよいのでしょうか。
・睡眠を充分に取る
・塩分を控える
・たばこを吸わない
・アルコールはほどほどに
・肥満にならない
・緑黄色野菜を充分にとる
・30分以上の速歩をする
を毎日心がけましょう。